この数ヶ月、本ブログでは何度にわたりコロナ禍での地域金融機関の行儀の悪さを指摘しています。
同じ地域金融/中小企業金融に関わるものとして実に情けなく思っています。医療機関の職員が過酷な環境の中で命を削り、中小小規模事業者が倒産/廃業のボーダーラインで苦闘しているのを横目に見て、「自分たちさえ良ければ」との人間性は理解することはできません。
8月4日の日経新聞朝刊のゼロゼロ融資の総括記事でも列挙されていたレイジーバンクの所業は、法律違反とは言えないものの、コンプライアンス的には大いに問題ありと考えざるを得ません。倫理の視点です。
さて、
ワタシは地域金融機関の仕事をする場合には、監査部門とのコミュニケーションを非常に大事にしています。
現代の監査部は、事務ミスを指摘することが象徴する、かつての検査部とはまったく違う役割を持っています。
監査部門は組織全体を鳥瞰できるポジションであり、組織の将来を託したい人材の登竜門と位置付けている地域金融機関もあります。賢明ですね。
それでは、コロナ禍で顧客本位とはほど遠い行為が横行している地域金融機関の監査部門の活動はどうなっているのでしょうか。
行政当局には是非ともその点を監督検査のチェックポイントの中核に位置付けてもらいたいものですが、
「レイジーバンクの監査部門は旧態依然、検査部からの脱皮ができていないのではないか」
というのが、ワタシの仮説です。
監査部が本来の機能を果たしていれば、レイジーバンクの所業に歯止めがかかるはずです。