金融庁の「金融仲介のあり方検討会議」の座長であり、中小企業金融のなんたるかを常にご教示を仰いでいる村本孜先生の直近の論考、
「嗚呼、中小企業改革論 ~その危うさ」(雑誌『NewFinance』、2021年3月号、地域金融研究所刊)、
http://www.chiiki-kinyu.co.jp/finance.html
を一気に読み切りました。
日本の中小企業政策の歴史と経緯が詳細に書かれており、改めて中小企業に関する論点がなんたるかが、腹に落ちました。(溜飲が下がった‼️)
末尾の箇所を紹介します。
~中小企業政策は、元気な中小企業の育成支援が中心になっている。成長戦略会議で議論を主導した 「中小企業が日本の成長性向上の阻害要因」「大企業の生産性が次第に向上している一方、中小企業の生産性は長年低迷しており、成長や再編によって大きくなれない中小企業は消えてもらうしかない」との説とはフィロソフィーが異なる。(中略)成長戦略会議という総理決裁の私的諮問的会議が、省庁横断的な提言を行なうことは是としても、中小企業政策という半世紀に及び構築され、衆知・英知を結集したフィロソフィーを短期日でまた少人数で覆すような決定することに違和感を持つ。(本文より)
全文をお読みになることをオススメします。