本日の日経中部版には地銀についての興味深い記事が出ています。
「地銀、5年で従業員1000人減~中部6行、デジタル化でコスト圧縮 十六・名古屋は稼ぐ力伸ばす」
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO73660740X00C21A7L91000/
この記事を読んで、改めて愛知・岐阜・三重はトランザクションバンキングのメッカだと思いました。
コロナ対応のゼロゼロ融資等でこの地区、とくに名古屋に本店を構える3つの第二地銀は融資残高を著しく伸ばし、一息ついた感があります。
ところが、トランザクションバンキングに止まっている限り、大胆なコスト圧縮、人件費の削減から逃れることはできません。
というよりはもはやトランザクションバンキングの世界では、とりわけマス個人金融の分野においては、銀行や信用金庫のコスト構造で対応できるような状況にないのです。
このことを如実に示したのが、本日の日経電子版、日経FinTech編集長 岡部一詩さんによる「えたいの知れなかった銀行の転機~ヤマダやドコモ参入」です。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC239UF0T20C21A6000000/
朝一番で2つの記事を読み、地域金融機関の向かうところは、労働集約的なリレーションシップバンキング(リレバン)、それも“なんちゃって”ではない、しかないとの思いを深めました。
「リレバンは儲からない」、
リレバンにネガティブな人たちの常套句ですが、それは正しくないことをやって、リレバンだと嘯いているだけ。
リレバンは「現場」発で「正しい」ことを行うこと。正しく儲けることです。
同じ中部地区にはリレバンを突き詰めていったら“ヒトが足りなくて合併を決めた”地域金融機関があります。
同時期に、冒頭の従業員の減少に走った地域銀行とは真逆の動きをしている地域金融機関があることをお忘れなく、日経さん。