このところ地方の人気料理店の東京進出が目立ちます。
昨年、今年と、私が出張の折にしばしば立ち寄る、地方の名店が東京に支店を出しました。
大消費地である東京の人たちに知ってもらうことで、その店の売り上げが増えることは、勝手応援団として嬉しいのですが、反面、東京でいつでも食べられるとなると、出張時には足が遠のいてしまいます。
勝手な理屈だということはわかるのですが、出張時にはどうしても、地元に執着する店を選択してしまうのです。
そこでしか食べられない、そこに行くからこそ食べられるというのが、旅人にとっては魅力的。
数十年に及ぶ東京支店の歴史を持つ地方の老舗料理屋がある一方で、数年を経ずして撤退を余儀なくされたケースも少なくありません。 むしろこちらの方が多いですね。
両者の差は何かと言われて、確たる答えは持っていないのですが、地域らしい食材、調理だけではないように感じます。
ひとつは接客。 それも選択肢が多く、飲食店の洪水状態の中から、あえて東京の人間が長年にわたり、利用し続けるような琴線に触れる接客にあるように思います。
他にも理由はあるでしょうが、とりあえず本日のところはこれぐらいしか思い浮かびませんね。