旅館の「おもてなし」は空港まで

 朝の青森は昨日とうって変わって、吹雪です。

 市内のホテルから、新幹線の新青森駅まで、タクシーに乗りました。

 「吹雪で前方が良く見えないけど、大丈夫ですか?」

 「先日の強烈な吹雪のときは、ほとんど前が見えなかったから、それと比べればねえ。3月はこんなもんでしょう。」と運転手さん。

 数日前の猛吹雪の時は、いわゆるホワイトアウト状態。 四面八面に真っ白な壁ができているような状態になり、本当に恐ろしかったみたいですね。

 私自身は、青森に来る予定が少しずれたことで、ホワイトアウトの洗礼を免れることができました。

 運転手さんによれば、3月になり、気温が上昇し、それまで積雪が恒常的に氷結していた道路が解け始め、路面のアスファルトが見えるようになるとホッとするとのことです。

 「これから4月になり、ゴールデンウイークを迎えるあたりが、一番良い季節なので、是非ともいらしてください!」 心のこもったご挨拶でした。

 観光の勝負どころは、到着時と帰宅時だと言われます。

 とくに、駅や飛行場に向かう旅程の最後のところでの印象は、とても重要です。

 いくら、満足度が高い旅であっても、最後のところでいままでの楽しい旅を帳消しにしてしまうこともあります。

 1年ほど前に、松山の道後温泉の有名旅館から、松山空港まで送ってくれたタクシー(個人さんでした)の運転手さんは、「空港へお届けするところまでが、道後温泉のおもてなしです」と明言しましたが、まさにその通りだと思いました。 


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