テンプレート報道で良いのか

マスメディアは地域金融機関の再編を血眼になって追っかけています。

第一報を取れないと社内で厳しく叱責されるという話も聞こえてきます。お気の毒に、、、

かくいう私のところにも、再編情報がないかとのアプローチがしばしばあります。

私自身はいまや潮目が変わっており、統合合併(救済目的は除く)ではなく、「ダウンサイジングとアライアンス」が主流になると思っているため、時代遅れの統合合併には興味もなく情報もありません。

統合合併の報道には「第一報を取ること」だけにこだわり、その意義や背景にあるものが軽視されているように思います。

つまり統合合併のスクープの段階では、当事者の金融機関が記者会見等で正式発表していないため、理由はワンパターン。

人口減少や経済環境の悪化、スケールメリットと効率化の追求、データ的には統合合併すると業界で第○位といったテンプレートを埋めただけのものが、したり顔で並んでいます。

正式発表の段階で、当事者が重要なポイント (テンプレートを凌駕する内容) を発信したとしても、ニュースバリューがないと (デスクに?) 勝手に判断されるのか、しっかりと報道されていないように感じます。

ただ、現状はテンプレートで収まるような画一的な再編劇がほとんどであるため、たいした問題にはなっていませんが、これからどのような展開があるかわかりません。

第一報を流せばそれで一丁あがり、第一報で「勝った、負けた」と騒ぐだけの再編報道には危ういものを感じます。

当事者たる金融機関側の正式発表を踏まえ、それに対する評価をしっかりと盛り込んだ、本質的な報道をきちんと行ってくれるメディアは出てこないのでしょうか。

私はそれを待っています。


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