先月下旬に出た「平成28事務年度 金融レポート」を通して再読しました。
改めて、3万社 企業アンケートの結果には考えさせられました。
とくに政府系金融機関との取引を行なっている企業の意見は、今月中旬から始まる「商工中金の在り方検討会」に参加するにあたって、頭に入れておかねばならないものと考えています。
Q: 政府系金融機関との取引を選択した理由は何ですか?
1位: 民間金融機関も支援してくれたが、政府系金融機関の方が借り入れ条件が良かったから→ (59%)
5位: 民間金融機関では支援してくれなかったから→ (7%)
普通に考えれば 5位の「民間金融機関では支援してくれなかったから」がトップに来るはずです。民間金融機関が対応できない中小企業に政府系金融機関が十分に補完機能を果たしておらず、金融排除が起こっているのではないかと疑念を持ちます。
さらに、1位の「政府系金融機関が民間金融機関よりも有利な条件提示ができる」ということは、前者が企業努力をすることで効率化を図り、価格競争力のある企業体質だからなのでしょうか?
私にはそのように思えません。
「商工中金の在り方会議」では、そのあたりをしっかりと議論したいと思っています。