次は内部の自浄作用だ

商工中金の在り方検討会議の報告書がまとまりました。

民業補完を踏まえた新しいビジネスモデル (日本型金融排除の撲滅を目指すもの)、それを支えるガバナンス体制 (社外取締役の体制、第三者委員会、行動規範やKPIの設定) など、しっかりした骨組みが出来ました。

私はこれ以外には選択肢がなかったと思っています。

これからが大変です。

4年という期間は非常に短かく、この間で成果を出すのは至難の技ですが、商工中金はガムシャラにやるしかありません。

「商工中金の自浄作用も問われそうだ。検討会の委員のもとには『今の本部や役員で改革ができるのか』という現場職員からの疑問の声も相次いだ。提言に沿う改革が現場で進まず『民営化の時期さえいずれうやむやになる』。こんな懸念が絶えない。」

これは本日の日本経済新聞の記事ですが、私のところにも商工中金の現場から同様の声が数多く入っています。

キーポイントは常勤の役員や本部が「解体的な出直し」(11/17、第1回検討会議での大臣発言) ができるかどうかです。

商工中金の現場は能力が高いのですが、本部や役員の指示通りに動くしかありません。

今回の事件で処分された人たちの多くは現場でやらされた人たちであり、そういう風土を作ってやらせた側にはヌクヌクと居座っている人たちもいるとの話 (真偽のほどはわかりませんが) も聞こえてきます。

こういう本部や役員への現場の不信感は沸点に到達しています。本部や役員の刷新は早急に進めねばならないと思っています。

昨日の検討会議ではこういう背景を踏まえて、常勤役員と本部の人たちに「解体的な出直し」を求める強いメッセージを発信しました。

常勤役員と本部を一新しない限り、どんなに優れた新社長や社外役員、第三者委員会メンバーを揃えても、機能しません。

商工中金内部の自浄作用が発揮されない限り、4年間のチャレンジは徒労に終わってしまいます。


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