真の地域金融機関はヒトが足りない

地域金融機関の役員たちから、「今年の採用は厳しい」とのフレーズが漏れ聞こえます。

メガバンクでの大量の人員カットの動きに、就職市場が敏感に反応したことに他なりません。

金融機関のオペレーション部門において、マンパワーの世界が AI フィンテック、RPAの流れに巻き込まれるのが、ますます加速することは自明の理です。

また顧客接点のところも、プロダクトアウトのトランザクションバンキングのままであれば、「人知」の出番はどんどん減って行くものと思われます。

その一方で、リレーションシップバンキング (リレバン) は労働集約産業の典型であり、まさしくヒトが行なう仕事です。

究極のリレバンは職人の世界に近いものと考えられます。(だから組織的継続的な取り組みが難しい)

残念ながらほとんどの地域金融機関は経営理念に合致したリレバンを標榜するものの口先だけ。その実態はプロダクトアウト症候群であり、現場は薄利商品でのパワーセールスの突撃を繰り返し、疲弊しきっているのです。

こういう地域金融機関からはヒトがどんどん離脱し、新人の採用でも「腰掛け目的の人間」(県庁や市役所への転職予備軍?) しか集まらないでしょう。

それに対し、組織的継続的にリレバンに取り組んでいる地域金融機関は数えるほどしかないのですが、彼らが口を揃えているのは、「ヒトが足りない」。

5/26のブログにも書きましたが、先週の某地域における信用金庫の次世代経営人材のセミナーにおいても、組織的継続的なリレバンに取り組んでいる信用金庫 X の方は「当金庫の最大の課題はヒトが足りないこと」と断言していました。

メディアは他の信用金庫の合併と同一視していますが (← ちゃんと取材してくださいよ)、現在進行形の信用金庫Pと信用金庫Qとの合併の背景には、信用金庫 P の事情としては組織的継続的なリレバンビジネスモデルを展開する上で、ヒトが足りなくなったことがあります。

もう一方の信用金庫 Q サイドは、組織的継続的なリレバンに転換しなければ生き残れないとの経営判断 (こういう決断ができる経営者は立派です) があったものと推察されます。

P とQ との合併では当然ながら人員リストラはなく、マンパワーにより地域顧客が求めるリレバンがさらに行き届くのです。

組織的継続的リレバンを進める地域金融機関の新卒採用はどのような状況なのでしょうか。

学生の見識が問われます (→ 情報ソースのメディアが分かっていないから無理かな)。


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