体力のあるうちに? →でも手遅れです

地域金融機関の「合併で効率化」

という当たり前のように語られることに、水を差すことを書きます。

合併にともなうコストのことです。合併のためだけにかかる費用です。

システムを一体化させるための費用から、看板の新調、挨拶状の発送代までを見積もり合算すると、当期利益の何年分かが吹っ飛ぶという話がまことしやかに漏れ聞こえます。(こういう話は報道されませんが)

半端じゃない額です。

収益環境が厳しい中、数期分の当期利益に相当する額を、合併費用 (それだけの費用) に注ぎ込むというのは大変な決断です。

「座して死ぬよりは体力のあるうちに合併」というのは選択肢の一つとして分からないわけではないのですが、合併効果が出るまで、果たして持ちこたえることができるのでしょうか。

ムムム、、、

プロダクトアウトのトランザクションバンキングに固執する限り、大胆なコストダウン (フィンテック → マンパワーの大幅削減 → 大量解雇) が必要不可避であり、効果が出るまでの膨大な合併コストと、企業文化のギャップ克服のための気が遠くなる時間軸を考えれば、たしかに体力のあるうちに合併というのは間違っていません。

しかし、「体力のあるうちに」と言っていられるような段階は、

“すでに終わっている” と思います。

もはや手遅れです。

「プロダクトアウトのトランザクションバンキング」という前提条件を変えない限り、地域金融機関の生き残る術はありません。

残るは、「ダウンサイジングとアライアンスによる組織的継続的リレバンの道」だけです。

これであれば金融機関の雇用も守れます。

いつもワタシの結論は同じで、

「またその話かよ☹️☹️☹️」

と辟易される方もいるかもしれませんが、真実は不変なのではないでしょうか。

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