海坂藩への旅

生まれが山陰のせいか、日差しの強い太平洋側よりも、日本海側をけなげに走る列車に乗るのが性に合います。

山陰本線、北陸本線、そして、新潟県の新津駅と秋田駅を結ぶ羽越本線はとくに気に入っています。

羽越本線は何度も乗っているのですが、一番印象深いのは社会人になりたての頃に、鶴岡を訪問した時の旅です。

金曜日に、職場の同僚、○本くんと上野発秋田行の夜行急行「鳥海」に乗り込み、高崎線走行中はビールや酒をたらふく飲み、上越線に入った時間帯には寝台車でぶっ倒れていました。

5時半ごろに鶴岡駅に到着。

朝から精力的に荘内藩の史跡を見て回りました。

「たそがれ清兵衛」など藤沢周平さんの一連の作品が世に出る前でしたが、町を回遊し、喫茶店や料理屋で店の人たちと話をする中で、のちに知られる「海坂藩」の景観も人情も実感したのです。

西郷南州と荘内藩とのつながりもこの時に知り、その後、鹿児島の南州墓地で荘内藩士の墓に参拝したことを思い出します。

全国の城下町はほぼ網羅しているつもりですが、鶴岡ほど「やさしさへのこだわり」を感じた町はありません。

やはり海坂藩です。

さて、

ワタシが学生の頃、羽越本線にはC57型の1号機が走っていました。のちに山口線の小郡と津和野の間でSLやまぐち号として復活するカマです。

記憶が間違っているかもしれませんが、現役時代のC571の羽越本線での牽引列車に乗車したような覚えがあります。たしか新津機関区の所属でした。

最後にハカセの写真館です。

鉄道写真の名所、「笹川流れ」での作品です。

桑川〜今川 1972年6月

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桑川〜今川 1989年8月

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コメント

  1. ARC より:

    ハカセに、今度は羽越線、笹川流れ!、とか言われてついて行って、越後寒川だったか今川だったかに降り立ったのですが、天気が悪いこともあって、どうも冴えないところだなあ、というのが第一印象。

    後年、通りかかったら、海の色からしてまるで違うので、思わず降りたくなりましたよ。

    海の碧いは七難隠すって? チト違うか。

    以前にも書きましたが、日本海は海の色!

  2. 旅芸人 より:

    村上には何度も行って、村上城の石垣に登り、三面川の鮭の酒びたしを食べたり、瀬波温泉の旅館に泊まって、〆張鶴を飲んだりしたのですが、かの有名な笹川流れに下車したことはありません。

    何度も通ったのに惜しいことをしてしまった。

    そういえば鼠の関も温海温泉も散策していませんわ。