統合合併の「大義」がわからない

第四北越フィナンシャルグループの第一次中期計画が発表されました。

経営統合というのは資本の統合に他なりません。

統合によって資本余力が出るからこそ、地域のために思い切った投資ができる、大きなリスクテイクができるわけです。

「店舗の統廃合などのリストラで捻出された余力を顧客のために活用する」という統合合併の“常套句”は、時間軸が必要であり、透明性もありません。

ワタシはこの言葉に疑いを持っています。せいぜいお茶を濁すぐらいの還元しかしないのではと。

それに比べると「資本余力を地域企業、地域経済社会のために投入」は、非常にわかりやすく即効性があります。

すぐに実践すべきです。

ワタシのチェックポイントはこの部分であり、統合や合併の「大義」というのはここに集約されるとすら思っています。

今までいくつかの地域銀行の資本統合のケースを見たのですが、

〜 統合でどれだけの資本余力が出るのか、

〜 資本余力に基づいて、地域のためにどのような投資を行うのか、どれだけリスクマネーを拠出するつもりなのか、

について、明記された事例はありません。

残念ながら、第四北越でも 、それらしい記述を見つけることができませんでした。

この資本統合の「大義」は何か?

経営陣からうかがいたいものです。

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コメント

  1. 竹内心作 より:

    昨年から大光銀行さんとソリューション営業でご一緒しています。彼らの多くは第四・北越の統合を脅威とは見ておらず、むしろチャンスと捉えています。向こうがのっそりしている間に、やるべき事をやろうと。

    PBRは低いですが、なんのまだまだこれからです。大光さんに是非ご期待ください。

  2. 新田信行 より:

    地銀の統合はチャンスだと考えている、信金信組は多いと思いますよ。(笑)地銀の統合により、地方の疲弊が一層進まないか心配です。