某信用金庫のトップが「地銀になりたい」と言ったとか、言わなかったとか。
そういう話を先週も聞きました。
それって、いつの時代の話なの?
八千代信用金庫が普銀転換したのは1991年ですが、八千代信用金庫は第二地銀を経て合併で第一地銀 (きらぼし銀行) となったことを、どのように総括しているのでしょうか。率直な意見を聞いてみたいものです。
そしてお客様の評価は果たして、、、
先週、地域金融機関を熟知したある方の、以下のような辛口発言を聞きました。
「地銀の取り組みには見るべきものが見当たらない。一方、信金信組には狭域の地域特性に合致した素晴らしい取り組みがある。ただし経営者次第。」
また、メガバンクの役員から信用組合トップになった新田さんのお話をうかがっていても、地域金融の本質は
「ダウンサイジングとアライアンス」
であることを痛感します。
11月15日のブログにも書いたのですが、
3年半ほど前、分権経営で実績を上げ注目度の高い、 スウェーデンの Svenska Handels Bank (SHB) 本店の視察から帰ってきた、某地域金融機関の役員から聞いた話に衝撃を受けました。
SHBは「 規模は追わない。成熟経済では、銀行の規模と顧客満足度は逆相関だから。」
本質を突いていると思います。
小規模の地域銀行の中で、協同組織金融機関への転換を考えている経営者がいるとすれば、その人は傑物です。
でも、いないだろうなぁ。。。
「わが町の信用金庫・信用組合」を、空白地にはむしろ作っていかなければ地方創生なんてできません。
いずれにしても、
地域銀行を目指す信用金庫の経営者は時代錯誤も甚だしい。
こういう恐竜志向のピンボケ経営者には早々にお辞めいただくことが、地域のためにも従業員のためにもなると思います。
コメント
同感です。日本の各地域を支える金融機関は、オーバーバンキングどころか、不足しており、空白地だらけです。せめて、擬似分社化、現場への権限委譲により、この不足を補ってくれる金融機関の出現を期待しています。
地元のエベントをほったらかし、豪華客船で一部のお取引先とクルージングに出かけていらっしゃる共同組織金融機関のトップもいらっしゃるようです。
こんな経営感覚の経営者が依然共同組織金融機関にいらっしゃるということに驚愕します。
共同組織金融機関は「相互扶助」とワン・フォー・オール」の精神で地域金融に取り組んできました。なかには、その都市の基幹産業の発展のきっかけを遠い昔にかかわり、その後も寄り添い、今日なお屋号で呼ばれ、地元に愛される信用金庫もあります。何物にも代えがたい無形の資産であり財産も持つのが共同組織金融機関です。
地元イベントを無視し、外洋クルーズにうつつを抜かす経営者が、しかも合併を控えた共同組織金融機関のトップがそうであるとしたら・・・。
地元企業も、行政も、職員もなぜ気が付かないのでしょう。
「上場していないと採用に影響が・・・」「ステータスが・・・」という、いかにも、???な「過去の価値観」から抜け出せないのでしょうね。
クルマは買わないけど、クラウドファンディングなどには参画する今の若い方の共感資本主義の感性から見ると、むしろ上場せずに地元との共感関係を築く方向性の方が正常ですし、「カッコイイ」のが分からないのでしょうね。
共感も繋がりも発見機能も若い方から認めてもらえないサービスは、否応なく、自動化し、人工知能(AI)化し、人手を離れ、非金融事業者に持ち去られます。
共感も繋がりも発見機能もある組織を目指すには?一番、優位な位置にあるのが、協同組織金融です。「どこの、誰に、何をするのか」が迷い無く、淀みなく、矛盾ないからです。まだ分かっていない協同組織の方々は多いですが、それでも「時代が戻る」(失敗の歴史は繰り返しますが、時代は戻りません(笑))などと、タワケた寝言を信じ続けている地銀よりは、遥かに早いスピードで協同組織金融の方が気づき始めています。
京都から名古屋に飛び込んで「10兆円銀行」とか意味不明なのです(笑)
ある共同組織金融機関では、他にない唯一無二の事業資産を捨ててまで、「ハメルンの笛吹き」張りに、集団自殺に向かう図式が見えてしまいます。
「地銀の取り組みには見るべきものが見当たらない。一方、信金信組には狭域の地域特性に合致した素晴らしい取り組みがある。ただし経営者次第」と、多胡さんの投げかけの中にあるように、共同組織金融機関は経営者次第だと思います。
例えば、「地元のイベントを軽視して、一部の取り巻きとクルージングに興じる」ことが顧客サービスと経営者が考えているとするなら、(まさかクルージング船を数千万円から億単位のお金をつぎ込んでチャーターしているとは思いたくありませんが)ひょっとすると、そのクルージングに参加し喜んでいる顧客にとっても害をなすことに成るでしょう。
そうなっては遅い。取り返しが付かなくなる。はやく気づいて欲しいものです。
総代会は経営をしっかり監視し、勇気をもって発言することが必要です。
寺岡さま、
昨日、「頭取の影武者」という本を読みました。
https://www.amazon.co.jp/頭取の影武者―小説「徳陽シティ」破綻の真相-徳間文庫-本所-次郎/dp/4198908443
Amazon で1円です。
金融庁と日銀が、当時、兵庫銀行と並んで、不良債権の塊といわれた徳陽シティ銀行 (仙台市)を、殖産銀行 (山形市)と北日本銀行 (盛岡市)との、第二地銀3行の広域合併で処理しようとした時の話です。平成銀行という名称まで決まっていたものの、北日本銀行の労働組合とお客様の会が大反対、労組はストライキも辞さずというスタンスをとって三行合併を挫折に追い込みました。
それから数年で、徳陽シティは立ち行かなくなり破綻。殖産銀行も苦境に陥り、山形しあわせ銀行と合併し、きらやか銀行となりました。北日本は単独経営です。
話が脱線しましたが、寺岡さんのおっしゃる合併という経営として最大プロジェクトを抱えている状況で、一部の顧客と豪華クルーズ船の旅に興じている無責任な協同組織金融機関の経営者には唖然とします。そんなヒト、いるんですか???
徳陽、殖産、北日本のケースでは、強引に再編に持ち込もうとする大蔵省、日銀への職員や顧客による抗議でしたが、この協同組織金融機関の場合には金融庁も日銀も敵ではありません。無責任で矜持のない経営者ならびに経営陣が従業員や地元顧客の敵なのです。
いまの金融庁は
「合併は顧客本位のビジネスモデルを推進する上での、あくまでも手段であり、目的ではない。」
と明言しています。
何でもかんでも合併をゴリ押しする行政ではありません。もし金融庁からのプレッシャーで合併をせざるを得ないなどという虚言を旗印に、合併に向かっているとしたら、とんでもない話です。金融庁も黙っていないのでは。
多胡先生
残念ながら、どうも、いらっしゃるようです。そういえば「合併・統合は時代の流れ、金融庁から求められているので避けられない」と発言される経営者もいらっしゃるようですね。
多胡先生と一緒で、「今の金融庁は合併・統合を前提に行政を進めているわけではない」というのが私の認識です。4月の「銀行生き残り地図」や経済に強いと言われるマスコミが不安を煽り・合併が解決策であるように受けとられても、おかしくないようなアナウンスをした罪は、大きいと思っています。
4月の「生き残り地図」の記載の後ろを読めば、「トランザクションバンキングを続ける限りこうなる」と言っているだけであることは容易に理解できます。後半を読めば「金融行政は地域の生産性の向上こそが共通価値であり、目指す方向性である」ことも簡単にわかります。今進行年度の金融行政方針を読んでも明確です。
最近某協会で行われた研修で、「遠藤長官になって、森行政は否定され、リレバンも事業性評価も終わる」という趣旨の発言をされた著名コンサルがいらっしゃったと聞きました。(発言の真偽と真意、および発言の根拠について当該の協会に確認をお願いしています)
願望があるから発言が出るのでしょうが、そういった発言が地域金融をゆがめていることに気が付いて欲しいと思います。
不安を煽ることによって地域金融機関に入り込みコンサル契約を獲得するという輩も、ひょっとしているかもしれませんね。
寺岡さま、
森行政を遠藤長官が否定し、リレバンも事業性評価も終わると宣った著名なコンサル屋さんに是非ともお目にかかりたいものです。
ワタシの知らない事実をご存知なのかもしれませんので、爆笑。
コンサル屋ポジショントーク、論外ですね。