このブログでは自分なりにルールを決めています。
取組みが素晴らしいと褒めたいときには、積極的に個別金融機関名を出します。逆に、「如何なものか」とツッコミを入れたくなる事例に対しては匿名とします。
さて、
かなり前の話ですが、某地域銀行の頭取インタビュー記事を読みました。(「某」だからツッコミだな‼️)
「融資ボリューム追求というビジネスモデルが、量的緩和→ マイナス金利政策で崩壊。収益が当面落ちることを覚悟の上、中期的な目線でビジネスモデルにメスを入れる。有価証券含み益や与信費用の戻し益に依存できず、市場金利の影響を受けない手数料収入のところで勝負するしかない。この手数料というのは提案する付加価値の対価である。」
というのが、頭取さんの発言趣旨ですが、
「う〜ん」
実際に付加価値の対価としてコンサルティング手数料をお客さまから頂戴するのは、“言うは易く、行うは難し”。
実質的にこういうことができる人はどこの金融機関にもすでに存在しており、こういう人たちは、手数料としてではなくても、しっかりお客さまから付加価値に見合ったリターンを得ています。お客さまも満足しているので、共通価値の創造 (CSV) となっています。
ところが、
これを属人的ではなく、組織的継続的な活動にすること、これが非常に難しいのです。
どうやって組織的継続的な活動とするかが、ここ数年の地域金融機関の業界の課題といっても過言ではありません。
だからこそ、昨今、「組織運営の根本的な見直し」に注目が集まり、リレーションシップ・インパクト、リレーションシップ・キャピタルに熱い視線が注がれているわけです。
この頭取さんの発言は、失礼ながら、10年前にワタシたちが「これだ!」と思っていたこと (でも難易度が高く、試行錯誤の連続で、組織運動は道半ばなのです) の域を出ていません。
入り口に立つことは簡単ですが、そこからが大変なのです。