「人参ぶら下げて尻叩き」
地域金融機関の営業現場で、今もってよく見られる風景です。
本部から与えられたボリューム目標 (顧客ニーズに合致しない金融商品) をブレイクダウンして、担当者個々人に割り振って、人参 (処遇) をぶら下げて尻を叩くというのは、イケていない支店長の得意技、一番安易なやり方です。
顧客目線が欠落し、目標設定もどんどん顧客本位から離れ、ますます自己中心 (金融機関の利益追求だけ) になっている業務運営に、心ある人間はいたたまれないでしょう。
こういう支店長のもとでは、部下たちの離脱が続いています。
プロダクトアウトからの方針転換を謳い、組織的継続的なリレバンを現場で定着させようと、地域金融機関は業績評価制度にプロセス評価を入れるなどの工夫をしていますが、なかなか成果につながりません。
結局のところ、リレバン思想を理解し、様々なニーズを持つ顧客としっかり向かい合い、
「信頼関係の再構築 → 相談相手として認めてもらう → 顧客の課題に伴走型で対応する → 結果として金融機関自身の収益にもつながる = CSV(共通価値の創造)」
こういう行動ができる現場の司令官をいかに揃えるか、
これに尽きるのではないでしょうか。
見渡したところ、現場の司令官である支店長の“マネージメント教育”を、本格的に行なっている地域金融機関は、あまり聞いたことがありません。
忘れていました、
その前に、トップや役員たち向けに、経営者としての教育を行わねばなりませんね。
コメント
スキルの研修ばかりで、心の研修がありません。
当組は、後れ馳せながら、コミュニケーションやダイヤログやリーダーシップ研修を始めました。
まだまだ試行錯誤です。