支店長は業況の厳しい先しか訪問しない

松江のシンポジウムの続編です。

パネラーとして登壇した3人のうち伊藤貢作さんと奥山真司さんは毎日、現場でお客様と直接向かい合っています (渡辺さんは現在は金融庁)。

2人とも金融村のへんてこりんな常識や掟(おきて)に忖度することなく、徹底的な顧客本位の活動をしている旨の話をしてくれました。

伊藤さんの活動の一部は昨日のブログで書きましたが、奥山さんの話で印象的だったのは、

「支店長 (奥山さんは現役の支店長) は実質破綻先、破綻懸念先、要管理先などの業況が厳しいところにしか訪問しない。正常先は月に一度の挨拶程度。」

顧客の業況が悪くなると手のひら返しで音信不通となるのが、多くの地域金融機関。ましてや支店長が顔を出すことはありません。

客席でニヤニヤしながら聞いていたところ、パネルのコーディネーターである橋本卓典さんから突如コメントを求められました。(ヤラセではありません)

質問❗️

「伊藤さんや奥山さんの活動を容認し後押ししてくれる経営トップはどんな人ですか?」

ここには書きませんが、お二人の回答は想像通りでした。

聴衆の中には地域金融機関の経営陣も多数いましたが、どのような気持ちで聞いたのでしょうか。

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コメント

  1. 橋本卓典 より:

    支店長の月間訪問を可視化すれば、大体分かりますね。こういう管理をしている金融機関はあるのでしょうか?

    • 寺岡雅顕 より:

      本来、支店長業務日誌があるはずなんですが(笑)。
       以前資産査定が行われていた時代は、資産査定説明ファイル(ラインシート:この時に徹底的にお取引先を見ているはず)に、その後の動き(業況の変化、事件、自己、経営者の考え方の変化、融資取組方針等)を加筆し、支店長引継書に添付、ならびに私の後任に対する引き継ぎ書として、製本して渡してました。
       あっ!これは銀行として求められていた取組ではなく、融資課長、次長時代に私が行っていた取組です。ちなみに私、支店長やってません(笑)。