意味不明のインタビュー記事

SBIと島根銀行との資本業務提携から半年が経過しました。

https://www.sbigroup.co.jp/news/2019/0906_11658.html

島根銀行の資本基盤が安定したこと、有価証券運用やシステムなどのバックヤードの効率化の動きは評価に値するのですが、本業である対顧客業務となると未だに方向性が見えていないように感じます。

住宅ローンはもはや飽和状態で、低金利攻勢でボリュームを追求しようにも限界があるでしょうし、ノーロードと積立型が主流となる預かり資産業務でできることは限定されます。

肝心の中小小規模事業者との取引、とくにミドルリスク層との取り組みとなると、ビックリするぐらい具体的な施策はまったく出てきておらず、この分野では失礼ながらSBIの知見には期待できないと思います。

外堀は埋めたが本丸は放置、という印象です。

そういう中で、本日の日経静岡版の記事「独自路線強化が第一 清水銀行頭取 SBIと資本提携 」を読んでの感想です。

~ 県内の他の金融機関については「(銀行法や信用金庫法の改正など)必要な法が整えば、信用金庫との協業や合併も積極的に対応する」と連携に前向きな姿勢を示した。その理由を「SBIホールディングスの北尾吉孝社長が考えているのは地方創生だ。(清水銀を通じて)信金がSBIの商品やサービスを手に入れれば信金の視野は広がる」と説明した。(同記事)

文中にある豊島頭取の言葉、「信金がSBIの商品サービスを手に入れれば信金の視野が広がる」は、まったくもって理解できません。

ワタシは信用金庫の仕事もしていますが、島根銀行がSBIの恩恵を受けている有価証券運用やシステムなどのバックヤード効率化は、中央組織を活用したシェアードサービスが効いている信用金庫業界には不要です。

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コメント

  1. 橋本卓典 より:

    ご本人的には「意味不明どころか、意味おおアリ」なのかもしれません。腹話術よろしく、誰かに言わされているという可能性です。目に見える世界より、目に見えない世界の方が重要です。

  2. 田舎の若僧 より:

    地域金融機関の本丸は中小企業支援です。SBI連携のところはそれがあまり聞こえてこない。時間稼ぎですかね。(誰のための?)

    支援するための体力がないなら、極端な話ですが、公的資金を受け入れてでも資本強化するって言える男気のある方はいないんでしょうか。
    ゾンビ企業の議論は嫌いですが、銀行都合のゾンビ企業はたくさんあると思われます。