🚩もう株主を言い訳材料に使えない

そもそも地域金融機関の資本は地元顧客との取引の過程で蓄積されたものです。

資本は平時にはリターンを指標として多面的に再投資されるものですが、非常時には地元経済/地元社会を支えるためのリスクバッファとして集中投入されるべきものです。

昨今、地域と利害関係が薄く、高リターン一辺倒の株主(機関投資家など)の中にも、SDGsの視点が広がっています。

このブログで繰り返し書いていますが、地域金融機関にとってのSDGsのイロハのイは、開発目標“8.10”「金融包摂」です。環境私募債やESGの冠のついた金融商品を取り扱うことは本質ではありません。

「金融包摂」、コロナ禍のいま、改めて問われています。公的金融や公的な支援策に丸投げしている場合ではありません。

危機に瀕した地元顧客のために、いま資本を発動せずにいつやるのですか。

リレバンに真摯に取り組まないレイジーバンクは、短期的収益を重視する株主(とくに地元経済/社会に利害関係のない機関投資家など)の存在を理由にしますが、株式市場におけるSDGsの浸透で、この言い訳が通用しなくなってきました。

さらに、

本日、日経朝刊の一面の記事「配当より雇用維持を~コロナ対応で機関投資家が転換」にあるように、もはやレイジーバンクに“言い訳”の余地はありません。

~金融危機時には米企業を中心に従業員の削減で利益や資金を確保し、株主への配当や自社株買いを優先した。格差拡大で社会が分断したと批判も出て、短期的な株主利益への偏りが見直されてきている。新型コロナによる雇用危機では能力のある従業員を失う方が、長期的に競争力が落ちるとの考えが投資家の間に広がる。(同記事)

★追記

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コロナ禍で、なんちゃってリレバン、エセ顧客本位の地域金融機関の化けの皮が剥げているのですが、SDGsについても同様のことが起こって...

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