🚩リスクを取らないトラバン銀行は、どうぞ再編へ

新首相の発言から地銀再編の報道がない日はありません。

今日も日経朝刊の一面を占めていました。

https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20200921&ng=DGKKZO64097720Q0A920C2MM8000

業況の厳しい先に踏み込もうとしない、リスクを取ろうとしないプロダクトアウトのトランザクションバンキングだけの銀行(トラバン銀行)は、低コストの異業種等の参入で席巻されることが予想され、いずれは淘汰される存在なので、統合でも合併でもやったらよろしい。

経営統合や合併は資本の統合です。資本は地銀が地域にコミットするための重要な原資となるのですが、地域にコミットしない銀行には資本はどうでもいいのです。

こういう地方銀行が多いので「地銀再編」ということなのでしょう、きっと。

一方、業況の厳しい事業者に真摯に向き合う、逃げない地域金融機関は地域を支えるための「大事な資本」を安易に他のそれと混合させるわけにはいきません。

逃げない金融機関こそがコロナ禍で求められていますが、残念ながら少数派と言わざるを得ません。

こういう金融機関の空白地は由々しき問題を抱えていることになります。

金融機関を再編で減らすのではなく、空白地に新たな地域金融機関を作って行かねばならない状況なのです。

もちろん、トラバン銀行が覚醒するのが一番ですが。

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コメント

  1. 東北の銀行員 より:

    オーバーバンキングと言うのは敢えてそこを選ぶ理由のない「横並び銀行」が多いというだけで、本当に地域に必要な金融機関は寧ろ不足していると感じます(そもそも国内金融機関の絶対数は決して多いと言えませんが)。

    「地方の銀行は数が多すぎる(9/21付日本経済新聞より)」
    横並び銀行は既に供給過多なので同じ営業地盤に複数行あっても大して意味を成さず、ならば需要と均衡するまで特例法を使ってどんどん再編すれば良いのだと私は勝手に解釈しております。
    本来は「その地に必要な金融機関」を増やすことこそ最重要課題だと思うのですが、やはりオーバーバンキングという風潮の中では少し難しいでしょうか。

  2. 森脇ゆき より:

    地銀再編の報道には私なりに毎日ハラハラしております。
    大きな枠組みのしわ寄せは、常に「お客様のみ」にいくと感じているからです。

    しかしお客様のためには一刻も早くトラバンとは取引を解消していただきたいと思っております。比較可能な要素をお伝えしていくのも独立した私の活動の一つです。

    お客様は無意識的に正しい行動をとります。この20年の流れから金融機関を信じていません。目の前に信頼できる担当者が現れたとしても、たった3年程度のこと。だから事業拡大しない、事業承継しない、早々に引退する。正しすぎる判断です。
    まさか金融機関は「リスク先が一つ減った」などと安心してはいないと思いますが
    もはや資本の役割を果たしませんから、統合は必然なのでしょう。

    そうなると私の想像するトラバンがもたらす未来は、中央、公助に依存し、また日本全国どこででも見かける事業者の看板のみが輝くコピーみたいな町?
    お偉い方々はご自分の地元なのですよね?どのようなお考えで経営していらっしゃるのか純粋な気持ちでお聞きしてみたいです。
    私は評論家でもなく、ジャーナリストでもなく、地域金融の支店に働く一員だと思って仕事をしておりますから、銀行員時代と変わらず頭取や理事長の指針をお聞きしたいのです。

    それからトラバン統合時は、できればつみたてNISAとiDeCoのみの取り扱いに限定していただきたいです。
    今、地域の将来、20年、30年後の未来のために資産形成アドバイスを頑張ろうとしている良い職員とお客様にとって、トラバンの投信販売は迷惑行為です。

    投資信託の純資産にも、トラバンからの資金は混ぜないでいただきたいのです。

    • 東北の銀行員 より:

      「日本全国どこででも見かける事業者の看板のみが輝くコピーみたいな町」
      とてもよく分かります。
      本当は地域毎そこに存在する金融機関支店毎、その地域に即したビジネスモデルが必要ですよね。

      森脇さんに是非ウチで(支店でも)セミナーをやって欲しいです。
      但し残念ながら私には何の権限も無いので(笑)誰かに相談してみます。

      • 森脇ゆき より:

        東北の銀行員さま
        生活者には金融という手段が必要である場合が多々あるはずです。
        そこに私たちの存在意義があります。
        銀行員は必要なのです。
        時間外の有志参加でもかまいません。ご参加者さま1名からまいります。

  3. qzs04203 より:

    東北の銀行員さん、森脇ゆきさん、

    地域金融変革運動体のネットワークで顧客本位の取組みが増えるのは嬉しい限りです。橋本さんもこのブログのコメントで書いていますが、地域金融変革運動体は、オカネの匂いがしない人たちの集まりです。

    多胡