良い中小小規模企業の経営者の共通項の一つに「従業員を大事にする」という点があります。
昨今、地域金融機関は中小小規模企業の課題解決を前面に押し出していますが、取引先の従業員、いわゆる職域個人の取引高度化もその範疇に入ることに異論をはさむ人はいないでしょう。
金融機関の取り組みにより従業員の満足度が高まることが、従業員を大切にする経営者の課題の解決につながるという流れです。
2年前にある地域銀行が始めた福利厚生パッケージは、同行に組織的継続的なリレバン、それに基づく事業者との信頼関係という土台があったことから爆発的な人気サービスとなりました。
先月末に新聞報道があった筑波銀行の新商品も同様のコンセプトです。
~筑波銀行は中小企業向けに、福利厚生メニューをパッケージ化した商品「ハッピーエールサポート」の取り扱いを始める。役職員の金融取引や生活の支援を通じ、人材確保に悩む企業を後押しする。10月1日から申し込みを受け付け、2021年2月から提供する。(9月30日、日経電子版「筑波銀行、福利厚生のパッケージ商品 中小企業後押し」)
さて、
従業員を大事にする中小小規模企業の経営者の悩みの一つは、コロナ禍の長期化により冬のボーナスを支払うことができない、減額を余儀なくされることだといいます。
この悩みを解決する方法、取引金融機関であれば容易に解が見つかりますね。個人ローンを売り込む、というのでは合格点を差し上げられません。それでは、、、
コメント
お客様と共通価値の創造ができる行職員の育成・確保が重要と考えます。「職域セールス」と言う数値目標を設けて、個人ローンを売り込む残念な組織は悲しすぎます。
銀行が売り込もうとする販売手数料目当ての金融商品ほど害悪なものはなく、銀行が売り込もうとしない人事、労務管理、反社会的勢力対策、防災対策ほど役に立つものはないと思います。つまりは、自分や自分の大切な人に使ってほしい、顧客本位、顧客起点のサービスしかすべきでないのです。余計なお世話にです。
私が営業店に在籍していた20年近く前のことですが、サブ取引の小規模企業に対して、先代の行なっていたどんぶり勘定、成行き経営から脱却すべく、計画経営への移行と資金繰り支援、併せて事業承継を行なったことがありしました。(メインからは見放されていました)前述の課題解決への取組みが一段落した後、放置されていた就業規則の整備、改訂に着手し、規則に加える目玉として会社所有車両の貸出規定を設けました。(当時、残業が続き若い社員への給与が多額となり、無駄遣いしないための配慮)
もう一つは、住宅地内にある工場であり火災発生のリスクを話合い、工場内の電気配線をやり買えました。息子である新経営者はこれで安心して眠れるようになったと!(笑)
その後、この会社は順調に業績を伸ばし、今は高い技術力を持つ優良企業になっています。手前味噌で恥ずかしいのですが、今になっても経営者や社員の方から感謝のお言葉を頂いております。今も含め当時の社内での私の評価は変わり者です。