🚩「強い外敵」vs「オール福井の団結力」

日経フィナンシャル「菅再編第1号は? 金融庁が狙う2ブランド構想」(福井県の地銀再編の話です)を読んでの、率直な感想です。

文中にある「合併はブランドが落ちることもあり、融合コストがかかる」との福井銀行・林頭取の発言が本稿のカギと考えるのですが、バックヤード、さらにいえば顧客接点(ブランド部分)以外はすべて共通化するぐらい徹底的に行うことが不可欠だと思います。

強豪である北國銀行や北陸銀行の福井侵攻がどんどん加速する中で、福井県の金融界に危機感が高まり、両行の役職員に「オール福井」の意識が醸成されているのであれば、迅速な共通化の第一の関所はクリアです。

共通化が明確なものとなれば、現在検討中の金融庁の補助金や日銀の当座預金の上乗せ金利の対象になるものと考えられます。システム統合のためのコストなどもある程度はカバーできるのではないでしょうか。

ここまでのことは、資本統合をすることなしに進めることは理論的に十分に可能です。

資本を統合すると合併となります。持株会社を作って2つの銀行をぶら下げる経営統合だと資本統合となりますが、持株会社は屋上屋を重ねるだけであまり意味がありません。共通化を実践するための組織を作ってそこで決定し管理すれば十分です。

いずれにしても成否は「オール福井」の団結力にかかっています。強い外敵の存在がそれを後押しするのではないか。ワタシはここに注目しています。

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