まずは、昨日のNHKスペシャル(21時から)を見ての感想。
浅草の観光に依存する飲食業・お菓子屋さんたちの苦しい実態を我々に知らしめると同時に、信用金庫は金を貸すだけで、地域のサステナビリティに対する当事者意識が欠けているのが炙り出されました。こんなスタンスで廃業が加速して顧客基盤が崩壊したらあとの祭り。どうするんでしょうか。
支店長の上から目線(ワタシだけが感じたのなら余計なお世話)が気になりました。「金を貸すのは簡単、回収が仕事」なんていう言葉が公共の電波に乗るんですからね。イヤハヤ。
この番組は昨年11月から正月の話ですが、この時期におけるワタシの認識は、「助成金や5月からのゼロゼロ融資等で資金面ではなんとか止血できた状況下で、金融機関や保証協会や中小企業支援者が、お客様の本業面での支援を徹底的に行うステージ」というものです。
こういう話がまったく出てこないことに大きな違和感を感じました。
番組では最後にチョロっと「経営改善のお手伝い」と、とってつけたように出てきましたが、「実績ないから最後にチョロっとなんでしょ」とツッコミたくなります。
この信用金庫は昨年7月のNHK/BSの番組でも登場します。その時のブログは下記の通り。
さて、
前述のNHKスペシャルで信用金庫の支店長が最後にチョロっと付け足しに語ったことこそが信用金庫、さらには地域金融機関の本来やるべきことです。
これを組織的継続的に実践している信用金庫が、本日朝6時10分からNHK地上波の目撃にっぽん、「京都“おせっかいバンカー“物語」で登場しました。
番組を見ていただければ一目瞭然ですが、印象に残ったポイントを列挙します。
~取引の話はしない「お節介バンカー」、お客さまの良きパートナーとなる
~金融機関として目先の利益を追うのではなく、お客さまとともに豊かになる
~地域でリスクをとる人を応援し続けるのが信用金庫の使命
~社長が将来の事業を見据えて仕事に専念できる、それで元気になってくれることが一番、それを手伝うのが我々の仕事。お金の解決は根本的解決ではない
~困った時に京都信金が思い浮かぶ、それが価値。金融機関にとって地域での存在感が将来の収益になる
手前味噌で恐縮ですが、2003年のリレバンの機能強化でワタシがイメージしたものは、この番組の主役、京都信用金庫の姿です。
コメント
全く同じ印象でした。
~困った時に京都信金が思い浮かぶ、それが価値。金融機関にとって地域での存在感が将来の収益になる
⇒これこそ価値準拠バンキングです。このフレーズが画面に出て、大いに得心しました。