🚩店舗統合は一時しのぎ

3日に発表された中京銀行(本店:名古屋)の店舗統合はドラスティックです。

中京銀行は、名古屋市の信用金庫と三重県伊賀地区の相互銀行の合併金融機関なのですが、もと本店所在地の名張(出張所に転換)も含め伊賀地区の支店機能はすべて四日市(同じ三重県でも伊勢)に集約されます。

奈良県の店舗は大阪支店のブランチ・イン・ブランチに。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFD038D00T00C21A8000000/

中京銀行は2月に愛知県内の8店舗を隣接する店のブランチ・イン・ブランチとすることを発表しています。

https://www.chukyo-bank.co.jp/showimage/pdf?fileNo=623

思い切った店舗統合を実行しても、次の施策がなければ時間稼ぎの域を出ず、根本的な解決とはなりません。(日銀当座預金の特利狙い?などという雑音も入ってきます)

地元の長老からは、名古屋信用金庫に原点回帰か?という声もあるようですが、完成度が高い信用金庫のシェアードサービスが使えず、上場費用も重いものがあります。

地域銀行の非上場化、協同組織金融機関化が一時話題になりましたが、ハードルの数が多いようです。

ところで、

某月刊情報誌最新号の「金融庁地銀半減計画の衝撃」とのセンセーショナルな記事が話題になっています。

資本に懸念のあるか、規模の小さい地域銀は合併統合へといういつものストーリーですが、本記事のような「地銀同士の再編しかない」(←金融庁の幹部の意見とあるが疑わしい)というのではなく、業務提携の徹底、異業種との連携、経営改善支援等の能力が高い政府系金融機関との連携など多種多様の施策を繰り出していく必要があります。

とにかく当事者のスピード感のなさには唖然とします。

このたび希望退職を募る(地域銀行では珍しい)との決断をした中京銀行(本店名古屋)には思い出があります。 三重県名張の相互銀行...
今日は、日本経済新聞中部版(5/17)「消えた利息 融資5兆円分」を読んでの感想です。「ナゴヤ金融の今」第1部 異次元緩和から5年 (上) ...

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