中小企業再生支援協議会の活動についての話を聞きました。
新型コロナ対応の特例リスケジュール計画策定支援(特例リスケ)の持ち込み案件数が5000件、完了案件数が3000件を超えたとの説明でした。
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/saisei/2020/tokurei_risuke_shien.pdf
ワタシの率直な印象は、
「取引金融機関の数が増えてメインバンク不在がますます顕著になっている」、
「そもそもメインバンクの力が落ちている」、
「小規模事業者については信用保証協会の経営支援業務の出番だが、十分に機能していないのではないか」、
というものです。
言うまでもありませんが、リスケは目的ではありません。時間稼ぎの手段にすぎません。
5000件なり、3000件なりのすべてが、再生支援協議会の本来業務である外科手術(抜本再生)につながるとは思えず、日常的に取引があり、借り手の事業実態を熟知している(はず)金融機関がしっかりと関与しなければなりません。
すなわち、特例リスケではその過程で金融調整の機能も併せ再生支援協議会が担うと考えられますが、この戦時下においては、メインバンクやゼロゼロを数十兆円やった保証協会こそが率先してその機能を担い、リスケの止血効果が効いているうちに、どのような出口戦略を取るべきかを借り手とともに考えねばならないのではないでしょうか。