金融検査マニュアルの廃止が新型コロナウィルス感染症が蔓延する前で、本当に良かったと思います。
貸倒引当金の考え方がマニュアル時代のような画一的なものであったら、コロナ禍の今、機動的に対応することができません。
18日の日経電子版「不良債権、地銀の5割が総点検 中小接客業の備え厚く」には、直近の地銀等の対応状況が分かりやすく書かれています。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB118880R10C22A1000000/
ポスト検査マニュアルの考え方であるディスカッションペーパー「検査マニュアル廃止後の融資に関する検査・監督の考え方と進め方」をまとめるにあたっては、外部有識者が関与しましたが、本記事にはその中核メンバーであった森俊彦さんのコメントも入っています。
〜政府・日銀の政策支援が次第に縮小へ向かうなか、コロナ禍3年目にこそ地銀の本領は問われる。日本金融人材育成協会の森俊彦会長は「例えば温泉旅館や百貨店など、地域に必要な企業を見極めて徹底的に支援するのが本来大事なグループ化の作業だ」と指摘する。(記事より)
コメント
引当は将来損への準備という意味もありますが、取引先再建への覚悟の姿勢を示す一面もあります。コロナ禍の今、金融機関には後者の覚悟の姿勢を示す絶好の機会と言えるのではないでしょうか。