3月7日の日経記事、「地銀が抱えた『グローバルリスク』」(金融PLUS、玉木金融エディター)
には震撼しました。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB28AA80Y2A220C2000000/
旅芸人ブログはこの記事に注目し、3月にはこの問題についての一連の発信をしています。
本日の日経朝刊「国内勢、外債売り越し最大 ~昨年度下半期6.7兆円」は世界的な金利上昇により含み損を抱えた銀行などが外債売りに回ったことが書かれていますが、、3月7日の記事の検証編と考えられます。
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20220409&ng=DGKKZO59849460Y2A400C2EA4000
~前年同期は9兆2477億円の買い越しで、大幅買い越しから大幅売り越しに転じた。特に売り越しが目立ったのが2~3月で、この間に国内勢は5兆5000億円の海外中長期債を売却した。3月のFRB利上げ前後に米国債の利回りが急上昇した時期で、国内勢の米債売りが一因となった可能性がある。21年度下半期の内訳をみると、メガバンクや地銀など「銀行等」が7兆3575億円を売り越した。ー(中略)ー世界的な金融緩和を背景に外債運用を積極化してきた地銀が、利回り上昇で含み損を抱えて損切りに回ったとみられる。21年9月に前年同期比6割増だった地銀の含み益は同12月にほぼ前年並みに鈍化。一部地銀では含み損となっていた。(記事より)
本記事により、対外投資の統計に現れる外債運用の動きはよく理解できましたが、
3月7日の報道(↓)にもある通り、海外金利上昇により3月末段階で大きな評価損を抱えることになったであろう海外金利リスクテイク型の投資信託に関する地域金融機関の投資動向が気になります。
~16年前後から米国債を中心とした外債と並ぶ運用先に膨張したのが「投資信託」だ。「その他証券」の内訳はざっくり言うと①外国債券②投資信託の2種類だが、日銀の集計によると、地銀と信用金庫を合計した外債運用額は16年末がピークで、足元は当時と同じ19.5兆円だ。一方、当時13.2兆円だった投資信託は右肩上がりで増え、2倍には届かないものの21.8兆円に膨らみ、外債運用のボリュームを上回った。「マルチアセット」「海外金利系」と呼ばれる主に米国債で運用する投信が全体の46%を占めるもののー(以下略)ー
地銀・信金の外債運用を凌駕するといわれる投資信託に関する投資動向の報道が待たれます。