9日の日経朝刊、「地銀『貯蓄から投資』に力」
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO66679070Y2A201C2EE9000/
やはり北国FHDが群を抜いています。
〜北国FHDは2022年11月から、北国銀行で取り扱うすべての投資信託の販売手数料をゼロ(ノーロード)とした。投信残高を積み上げることで、長期での収益向上を図る狙いだ。対面営業を行う金融機関では異例の取り組みだ。また9月ごろから、傘下の投資助言会社を通じて試行事業を始めた。企業と助言契約を結び、従業員に対してライフプランに応じた資産形成のアドバイスを提供している。約10人いる職員は販売には関わらない。担当者は「従業員からのニーズは想定していたより高い」と話す。23年にも正式な事業としたい考えだ。
あくまでも顧客本位。
レベルが違います。
コメント
顧客本位という場面、場面ではなく、戦略、人事、システム、サービス・商品のすべてを顧客起点で組み立て直してきたのが北國フィナンシャルホールディングスです。加えて、株主、従業員、経営陣のインセンティブも一致させる経営を目指していますね。地銀では、というか地銀という存在を超えようとしています。
経営戦略で地銀屈指の北國FHDですが、とりわけ「顧客本位」、「ヒューマンアセットへの配慮」のところが群を抜いています。
賞賛は当然のこととして、先日、あるメディアの方から、
「あえてツッコミどころは?」
との質問を受けました。
「現場に十分浸透しているかといえば、まだ道半ばとの印象。大改革の場合には往々にしてあり、時間軸は必須。」
とのコメントを出しました。
組織的持続的な取り組みとすることの難しさは、北國FHDにとっても例外ではないと思います。
実際に、先日、北陸地区における産学金の連携事業のファイナンスに接するする機会があったのですが、他の金融機関と同様に、北國銀行の現場の対応も検査マニュアル呪縛に支配されていたからです。
たまたまかもしれませんが、それだけ見るとそこいらの地銀と一緒と、残念な思いをしたので。
多胡秀人