コロナ関連融資の返済本格化を受けて、全国の「中小企業支援ネットワーク会議」(事務局は信用保証協会)が活発になっています。
6日の大阪府中小企業支援ネットワークの模様は下記ブログ↓で紹介しましたが、
昨日は宇都宮で「とちぎ中小企業支援ネットワーク会議全体会」が行われました。
栃木県の中小企業支援ネットワークの活動は全国屈指の見事なもので、旅芸人ブログでも何度も発信しています。
昨日の会議の基調講演者は山形大学の小野浩幸教授。
小野さんは金融分野の教授ではありませんが、フィールドワークによる強い土台に支えられた地域金融、中小企業金融のお話にはいつも感銘を受けています。
その地道な産学金活動は、「地域金融の松下村塾」として、橋本卓典さんの「捨てられる銀行4」の第3章に詳しく書かれていますが、同じく橋本さんの「金融排除 地銀・信金信組が口を閉ざす不都合な真実」にも第4章「米沢の気質(大学教授の挑戦)」の項に登場します。
両方を読むことで山形県が誇る「産学金連携コーディネーター制度」の始まった経緯、その全容などを理解することができますので、ご一読のほどを。
https://www.chihousousei-hiroba.jp/var/rev0/0004/3863/12012317452.pdf
小野さんとは2010年秋に東北経済産業局主催の地域金融に関わる研究会でご一緒し、アカデミズムの世界にこのような方がいるのかと感動したのが始まりでした。
昨日の小野さんの講演。
ニッキンオンラインから一部引用します。
~企業、大学と経済の血液を担う金融機関が連携し、ともに持続的に発展する〝農耕型金融モデル〟に転換していく必要性を説いた。〝産学金連携コーディネータ認定制度〟を創設するなど実績を残す〝山形モデル〟が全国に広がっていることについて参加者から、「主体者は誰か」との質問があった。これに対し、小野教授は「地域によって変わるが、共通しているのは組織対組織でなく、人間対人間のネットワークで活動が広がっている」と答えた。