🚩(続)「深くなる一方の闇」を抱えた好決算で良いのか

滝野川といえば渋沢栄一の飛鳥山を連想しますが、その地の滝野川信用金庫に対し、2010年3月、信金中金が資本支援を決定しました。

https://www.nikkei.com/article/DGXNASGC1801L1Y0A210C1EE1000/

〜滝野川信金は金融危機の影響で有価証券運用に絡む多額の損失を計上し、2010年3月期まで3期連続で信金の中央金融機関である信金中央金庫の支援を受けている。(2010年6月10日、日本経済新聞)

当時、マーケット関連の仕事と地域金融機関の経営コンサルという二足の草鞋を履いていたワタシの耳にも、滝野川信用金庫の有価証券運用への極端に積極的な姿勢は耳に入っていました。

また、二十数年前に多くの信用金庫や信用組合が経営破綻しましたが、

https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/download/130404.pdf

このリストのなかには、貸出先の信用リスクもさることながら、有価証券運用での損失が引き金となった金融機関も少なからずあります。

旅芸人ブログでは、半端ない海外金利リスクにさらされている地域金融機関に対し、警鐘を鳴らしていますが↓、

7日の旅芸人ブログ「巨大な海外金利リスクにさらされた地域金融機関」、 に対し、想像以上の大きな反響があり、問題の根深さを...

信用金庫や信用組合のディスクロージャー誌を見ていると、「その他証券」の残高が、「純資産」額の数倍といった金融機関があります。すべてが海外金利リスクが内包したものとは思えませんが、あまりにも大きいリスク量と言わざるをえません。

かつての悪夢の再来がないことを祈るばかりです。

追記: 現在の滝野川信用金庫は9%台後半の自己資本比率、自己資本額もそれなりに積み上がっており、ディスクロージャー誌によれば、有価証券ポートフォリオも堅実と見てとれます。

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