「合併のプロセスの中で、走りながら新しいビジネスモデルを考える」
よくあるフレーズです。
これって一見、正しいようですが、間違いです。
合併自体が目的になっていることを自白している、詭弁です。
経営者として絶対にやってはならない先送りなのです。
地域金融機関のビジネスモデルは2003年にリレバンが提唱されて以来、それを凌ぐものが出ているとは思えません。
そのリレバンをいかに現場に浸透させて、組織的継続的に進めるかに尽きると思うのですが、それができないことが問題なのです。
リレバンという労働集約型ビジネスモデルを選択するのならば、中途半端な状況のままで、合併することが解決策であるはずがありません。ビジネスモデルを固めることが先でしょう。
合併による複数の金融機関の利害調整という混乱の中で、組織的継続的なリレバンを定着させることの難易度は非常に高いものです。
合併して走りながら考えるビジネスモデルは、トランザクションバンキングではあり得るかもしれませんが、所詮はAIフィンテックの主導する世界です。
従業員にとってはたまったものではありません。
冒頭のセリフを吐くような人は、さっさと経営から退陣していただきたい。
それが地域のためです。
コメント
全く同感です。そもそも自らのビジネスモデルすら確立出来ない経営者が、どうしてそれよりも難易度の高い、統合後の金融機関のビジネスモデルを模索出来るのでしょうか?経営に理念は不可欠です。理念の無い経営者は、経営者たる資格はありません。