SBIの北尾社長が、金曜日の決算発表の際に発表した「地方創生のトライアングル戦略」について、28日の日経電子版が報じています。
「SBI・新生銀行連合が狙う地銀新秩序 販売力の弱さ課題」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB27C070X20C22A5000000/
成長分野と考えられる再生エネルギー市場やヘルスケア市場などが主として地方にあり、そこでのニーズを地銀のチャネルから吸い上げて、SBI/新生銀行グループの持つノウハウとグループ傘下にある専門会社のプラットホームで対処するビジネスモデルには大きな可能性を感じます。
日経電子版にある「新生銀行も地銀も膨大なデータを抱えていながら、上手に活用できていないのが現状だ。互いの顧客基盤を結びつけることができず、需要を見逃している。」はその通りだと思います。
問題は、
地方における課題を的確に吸い上げる力が地銀にあるかどうかです。これがないとSBI/新生銀行のノウハウ・プラットホームが良いとしても活きてきません。
間違いなくニーズに裏付けられたビジネスチャンスなのですが、地銀サイドがプロダクトありきの一方的な押しつけ提案の域を出ないのであれば、顧客が本音ベースで相談してくるとは思えません。
日経電子版の表題にも「販売力の弱さ課題」とありますが、ソリューションの「販売力」という考え方だと「地方創生のトライアングル戦略」は苦労するのではないでしょうか。
地銀の現場が「顧客ドリブン」の営業スタイルに変われるかどうか(←言うは易く行うは難しですが)、これは地銀改革のすべてに通じるところですが、「地方創生のトライアングル戦略」についても同様です。