昨日のブログで書いたことですが、
〜リレバン思想を理解し、様々なニーズを持つ顧客としっかり向かい合い、
《信頼関係の再構築 → 相談相手として認めてもらう → 顧客の課題に伴走型で対応する → 結果として金融機関自身の収益にもつながる = CSV(共通価値の創造》、
こういう行動ができる現場の司令官をいかに揃えるかに尽きる。〜
これこそが、組織的継続的なリレバンを遂行する上でのカギになります。
早速、地域金融機関の方から連絡がありました。
「そういう人は幹部クラスには残っていない。辞めてしまっており、関連会社にいるか、外部に出てしまっている。」
「金融検査マニュアル対応で出世したルールベース人間と、尻を叩いて部下を潰しても短期的利益を上げることに血道をあげるプロダクトアウト人間しか残っていない。」
予想通りというか、予想以上に惨憺たる状況のようです。
若手を抜擢も一つの方法ですが、
志を貫くことができず、組織を去らざるを得なかった人たちにカムバックしてもらうことを真剣に考えるべきでしょう。
すでにいくつかの地域金融機関ではカムバック人材が活躍していますが、経営陣が石頭のところでは、そういう発想すらありません。
ルールベース人間とプロダクトアウト人間の集団では、地獄に向けて一直線です。
コメント
またしてもでしゃばることにいたします。
多胡さんがおっしゃる「信頼関係を構築し、相談相手と認められ、課題解決に貢献し、伴走支援する」という人材の確保方法は、意外に難しくないのでありまする。
上記のような経験を実体験させることです。顧客の顔つきや態度を見て、うれしくなってしまい、忘れられない「蜜の味」になります。
ではどうして実体験させるのか? 僚店の仲間の事例をエピソードベースで写真つきで共有させて、同じようなことを自分もやろうとさせることです。
人間とロボットの違いは上記のプロセスがワークするところなのだと考えます。
増田さん、仰る通りです。「実体験」に勝るものはありません。
私は担当企業や新規創業者に対し、何を置いてもまず事業性評価に基づく本業支援を行っております。結果として融資や手数料に結びつかない場合も多いのですが(当然です)、こちらの本気が伝わっている限り顧客は必ず「真の感謝の言葉」を口にしてくれます。
長年聞き慣れた社交辞令ではなく、また銀行に対する忖度も一切無い「真の感謝の言葉」は自分にとって非常に励みになりますし、いつか橋本さんの著書にあったように「毎朝出勤するのが楽しみ」な状態になります。そして大事なことですが「顧客との信頼関係」が確実に構築出来ます。
こうなれば占めたモノなのですが、全組織としては温度差があり未だに本気度が足りないようです。数値目標でもないので評価はされないと思います。私も出世は諦めました(笑)。
こういった取り組みが周囲を巻き込んで自然に増加していくことが理想ですが、恐らく難しいのでしょうね。
>私も出世は諦めました(笑)。
経営の覚醒を望めない「絶望の国」においては、この境地が最重要だと感じています。組織に属していても、何が大切なのかを見極め、行動することができる「精神的に解放された個」です。「解放された個」の楽しく、面白いネットワークを構築することが「絶望の国」の現実を徐々に変えると思っています。経営の覚醒を望めないのであれば、あまり組織論に期待しない方が良いのかもしれません。