奇策?

昨年経営統合した某フィナンシャルグループの機関投資家向けIR資料 (6月に開催) を説明会に出席した方に見せてもらいました。

傘下の2つの銀行は、基幹システムが異なっており統合合併費用をいかに捻出するか、統合合併によるシナジー効果とともに投資家としては注目するところだと思います。

資料を見ると、19年3月期における統合合併に関わる費用とデリバティブ取引による収益とが、偶然なのかもしれませんが、バランスしています。

この図式が継続するのかどうか定かではありませんが、金利スワップやクーポンスワップのプロダクトセールスで合併費用を賄うというだとすれば、結構シビレるものがあります。

ワタシ自身、1980年代に邦銀において事業者向けのスワップ取引を始めたパイオニアとの自負があるのですが、当然ながら「実需ベース、リスク管理、ALM」といった原理原則、いまでいう顧客本位の原則を堅守して銀行全体で組織的に行なっていました。

このフィナンシャルグループのデリバティブ取引は“顧客本位”が徹底されているのでしょうか。

ワタシの職務上 (金融機能強化法)、非常に気になります。

 


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コメント

  1. 橋本卓典 より:

    ま、まさか金融機能強化法を無視したオペレーションを敢行するなんて!?

    「統合費用が甚大過ぎて、忘れてました」

    統合が「手段」のはずなのに、「目的」になっているということになりますね。本来目的は、どこぞに吹き飛ぶ恐れがあります。