🎯「鬼門」の手強い対抗軸

「〇〇地区での勤務だけは真平御免。鬼門ですよ。頑張っても成績が上がらないから。」

全国屈指のガリバー地銀の何人もの行員から言われたことがあります。

この地銀が本店を構える県には、地区ごとに地域密着型金融を標榜する信用金庫がずらりなのですが、

「資金繰りはもちろん、事業支援・再生支援に真剣に取り組んでおり、業況が悪化しても逃げることなく真摯に支え続けてくれる」(←顧客談)、

〇〇地区では、そういう本当の意味での顧客本位の信用金庫がきめ細かい伴走支援を行っています。

反面、お客さまの評価が、信用金庫が地銀と同じことしかやっていないところは、ガリバー地銀行員にとっても与し易いということなのでしょう。

このようなトップ地銀の行員にとっての鬼門は、他県にも存在しますが、鬼門と称される信用金庫の共通項のひとつは、外部機能をうまく導入(丸投げとではなく)して、金融サービスの質を上げていることです。

ガリバー地銀の行員にとっては鬼門であっても、お客さまにとってはトップ地銀の対抗軸が存在する競争環境は大歓迎です。選択肢は不可欠です。

信用金庫は、稠密営業ならではのきめ細かい丁寧な対応、そこに連携により機能面でも地銀と同様のものを擁することが可能なのです。これこそが大きな強み。そういう経営ができるかどうか。

ガリバー地銀の後追いだけでは活路はありません。

まさに金融行政方針2023で謳われている、「経営力が問われている」ということですね。

金融庁が金融行政方針2022以降、「経営力を問う」との強いメッセージを出しています。 ~地域金融機関の経営トップにおいて...

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. 諏訪信用金庫ビジネスサポート部 奥山真司 より:

    「〇〇地区の信用金庫」は、地域金融に対する真剣な取り組みと高い経営力の証明であると考えます。僕自身、「〇〇地区の信用金庫」への尊敬の念は計り知れませんし、そのようなモデルが存在すること自体、他の地域、特に私が活動している諏訪地域にとっても大変参考になると感じています。

    特に地域の最優先課題に対する解決策を提供できるよう、外部機能をうまく導入して金融サービスの質を高める戦略は、「〇〇地区の信用金庫」から証明される貴重な教訓です。「〇〇地区の信用金庫」の事例は、僕たちにとっても勉強になる点が多いですし、それを自分の地域にどう落とし込むか、そのプロセス自体がまた新たな挑戦となります。

    本日から第3クォーターが開幕しました。
    諏訪地域も「〇〇地区の信用金庫」同様、「鬼門」と呼ばれるほどの地域になれるよう、日々外部機能の”仲間たち”と挑戦していきたいと考えております。

  2. 田舎者の信金マン より:

    『〇〇地区の信用金庫』いいですね。信用金庫の強みは地銀と異なるビジネスモデルである事を再認識しました。
    メガ、地銀、協同組織金融、それぞれが強みを活かした活躍をすることこそが顧客からの支持を得て、社会貢献につながるのだと思います。

    今一度、モチ味を見つめるところにヒントがあるのだと感じます。