高い見識をお持ちの某金融機関トップとの意見交換で、改めて金融機関の合併がきわめて限定的であることを再認識しました。
ワタシの持論ですが、地域銀行の合併は、①救済、②負ののれん代狙い、ぐらいしか考えられません。
②については、買収する側にとってはPBRの低さは魅力ですが、潤沢な純資産を持ちながら買収に応じる金融機関が出てくるとは思えません。
①の方は、今後、十分に想定できることなのですが、救済をするサイドに果たして体力があるのか。
救済先の不良債権処理コストはいうまでもなく、地域銀行の合併費用はシステム統合を始め、膨大な額に上ります。
かつて、これらの費用は保有有価証券の含み益などでまかなうことができたのですが、財源は底をついています。
無理をして合併費用を捻出したとしても、フィンテックを駆使した異業種ネット系などの低コストでの金融参入の流れの中で、果たして合併後にバラ色の未来が描けるのか?
疑問です。
合併という特効薬を封じられたら、業況の厳しい地域銀行は自ら道を開かねばなりません(当たり前ですが)。
ジリ貧状態の中で、手をこまねいているだけの経営陣をどう覚醒させるか (まあ無理でしょうね)、早急に退場いただき危機対応できる経営陣に刷新するか、
このたび公表された (パブコメに) “コア・イシュー”による対話の使命はきわめて重要です。