鉄冷え

月初に日本製鉄が呉製鉄所(広島県呉市)の全ての高炉を休止すると発表したことで地元に衝撃が走っています。

呉製鉄所は戦艦大和の建造で知られる呉海軍工廠の跡地にあります。

高炉の休止で町に激震が走る「鉄冷え」といえば、1989年に高炉が全廃となった岩手県釜石市を思い出します。

1993年に地元の釜石信用金庫は経営破綻し、地元の6金融機関に事業譲渡されました。

ワタシは現地に入り、関係者や飲食店、宿泊施設、タクシードライバーなどから、いろいろと話を聞きました。

地域における基幹産業が縮小・撤退するときは、地方公共団体のみならず地元金融機関の踏ん張りどころです。

言うは易く行うは難しですが、

稚内のようなケース (200海狸問題で基幹産業=水産業が大打撃を受けたものの信用金庫/地公体/商工会の三位一体で産業構造を大転換) もあることも事実です。

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コメント

  1. 田舎の若造 より:

    当たり前の話ですが、地域から逃げられない金融機関がこのような局面で企業の業況悪化⇒回収に走っては、短期目線では「やれやれ損失が少なくて済んだ」ですが、それで中長期的には唯一の収益基盤である地域を衰退させ自分の首を絞めているということになります。
    個別企業はしっかり支えつつ、高い目線では多胡さんがおっしゃるようにいかに地域を「面」として再生させるか。行政任せではなく、金融機関も主体者の一人として取り組めるか。

    確かに言うは易く行うは難しと思いますが、やらなきゃ自分たちも将来メシを食わせていただけないですからね。