小樽の学生さんたち

 ここ数年にわたり、毎年1回、小樽商科大学で学生さんたちの前で話をしています。札幌信用金庫さんの冠講座です。

 一昨年からは「地域に魅力研究所」の活動を一緒にやっている近藤さんと二人の掛け合いでやっています。

 近藤さんはトマムリゾートを総支配人を務めた経験があり、観光を核にした地域活性化の話をするにはベストの人材です。今年は近藤さんに全面的にお願いすることにしました。

 小樽は観光都市として著名ですが、札幌からの移動距離が1時間以内ということもあり、宿泊客は限られています。

 同じ北海道でも函館とは観光客の滞在日数でかなりの差があるようです。

 北海道資本のデパートが撤退し、老舗ホテルがクローズになるなど、商店街も元気がありません

 小樽商科大学といえば、小樽高等商業の流れをくみ、北海道のみならず全国的に多くの経済人を輩出しています。

 実を言うと、私も43年前にこの大学(当時は国立二期校)の願書を取り寄せました。巡り合わせではこの学校に進学したかもしれないのです。卒業生ではなくても、思い入れがあります。

 最近は女子学生の比率も高いのですが、「地域活性化」への意識の高さに感心します。東京の大学でも「日本再生の基本にある地域活性化」という視点での話もしますが、反応はさほど大きくありません。やはり、債券やデリバティブのようなマーケット関係の話に興味が強いようです。

 小樽では、毎年、授業の終了直後に多くの質問がありますし、翌日などにはメールでの質問や感想をもらいます。非常に熱心です。質問から推察するに小樽の商店街の活性化などへの問題意識を感じます。

 地域の活性化のキーワードは「若者、馬鹿者、よそ者」といいますが、学生さんたちは、若者であり、地域以外からのよそ者も多いし、常識にとらわれない元気者(これこそ保守的な常識人からみれば馬鹿者)もいるでしょう。

 すでに学生さんたちの声を取り入れていく動きはあるものと思いますが、この動きをもっと加速して良いのではないでしょうか。


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コメント

  1. 木下浩昭 より:

     小樽商科大生の熱意は素晴らしいですね。

     地域活性化となると往々にして「観光事業者や、商業者のことだ」、と遠目に見る方も多いと思いますが、小樽の若者は地域の宝ですね。

     一方、鹿児島でも「鹿児島カレッジ」なる取組みが続いています。「よそ者、若者(大学生)」が新鮮な目線で鹿児島を掘り起こすプログラムのようです。

     学生がめぐったルートがツアー化されているようですが、学生さんの熱い気持ち、大切にしていきたいとともに、負けていられないという思いです。

  2. 芸のない旅芸人 より:

    木下さん

    コメント、ありがとうございます。鹿児島の大学生の活動、知りませんでした。かぎんの執行部にも伝えまして、認知度をさらに高めていきます。