森俊彦さんの著書「地域金融の未来」(2020年11月、中央経済社)は7刷を重ねているようですが、冒頭において中小小規模企業の廃業が問題提起されています。
データの出所は中小企業庁「事業承継に関する現状と課題について」(2016/11/28)ですが、この時点で法人経営者の3割、個人事業者となると7割が廃業予定という数値には改めて愕然とさせられます。
ここにコロナ禍が加わり、経営者の年齢はさらに上がっている現時点ではこの数値がさらに増えていることは十分推測に値します。
ゼロゼロ融資の大盤振る舞いが小規模事業者の廃業を加速させている、との信頼できる筋からの指摘もあります。
先日、某所で廃業問題に関して地域金融機関など中小企業と取引関係がある人たちが議論したのですが、失礼ながら他人事、本気度が足りないと感じました。
たとえば小規模事業者の7割が消滅したら自らのバランスシート、収益構造にどれだけ影響が出るか。
地域金融機関も信用保証協会も計算してみたらどうかと思います。
ストレステストってこういうことを言うんじゃないでしょうか。
コメント
先生のおっしゃ通りだと痛感致しております。以前、S銀行のW様からご教示いただきました金融機関のルーツの重要性を、改めて認識致しております。この地で、金融と言う商いを生業とさせていただけるようになった生い立ちを忘れて、自行庫の利益を最優先に考えるようにインプリンティングされた行職員が、これから先、どうやって地域のために!と本気で取り組むと言うのでしょうか?