メディアは「ゼロゼロ融資の残高が増えた」といった単なる現象や、「これからは本業支援だ」との地域金融機関の具体性のない空虚な御託しか報道できないのでしょうか。
いま地域金融機関や信用保証協会が直ちに実行すべきことは明らかであり、そのことをなぜ伝えようとしないのでしょう。
はっきり言ってツッコミが足りない。数字というファクトとそれに対する金融機関の言い分だけしか紙面に出てこない。それをベースに取材を重ね、自らの意見を出そうとしない、失礼ながらその力がないのでは? それだとメディアまでがレイジー。
24日のブログにおいて、
『ゼロゼロ融資等による過剰債務への対処は、ウイズコロナ・ポストコロナに対応できる事業変革に努め、損益(PL)改善を図り、それをもって借入金の返済を粛々と進めていくしかない』
と書きました。そして、
『地域金融機関や信用保証協会はそれを徹底的に支援することに尽きる』
と、いまやるべきことを書きました。
こういうことをメディアにはしっかりと発信してほしいのです。
貸出(ノーリスクで金利補填あり)のみならず預金も増加して左うちわ、あとは本業支援のやっているふりを決め込んでいる地域金融機関や、保証行為で任務完了と胡座をかいている信用保証協会が日本中どこにもかしこにも。
こういう輩は、ノーリスクで濡れ手に粟のゼロゼロ融資にはお祭り騒ぎになっても、業況悪化企業の改善・再生にとって必要不可欠なキャッシュフローを生み出す事業への運転資金には冷ややかです。
キャッシュフローが見込める事業を見つけ出し、なけれは作り出し、そこからの利益をコツコツと積み上げて全体のPL改善を支援しようとの意欲はとても感じられません。
これしか、やるべきことはないのに。
ポスト検査マニュアルのディスカッションペーパーを改めて読み返していただきたい。
https://www.fsa.go.jp/news/r1/yuushidp/yushidp_final.pdf
もはや、金融検査マニュアルは存在しないんですよ。