倫理1級の学生、大歓迎

  1998年から非常勤講師として大学で学生たちに教えています。

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 今年度はお休み(来年度、再開)なのですが、 我ながらよく長続きしたと思います。

 自らの不真面目な学生生活を思うと、学生諸君の前で偉そうに語っている自分の姿に違和感を覚えながら、14年間、教壇に立っております。

 冬学期の毎週木曜日の90分なのですが、合計14回程度。これを大学の同級生コンビの3人で分担しています。

 1人は、いまやベストセラー作家となったFさん。もともとFさんは自虐ネタの得意なカリスマ・ディーラーでしたが、いまやテレビに新聞に雑誌にと超売れっ子です。大したものですわ。彼とは14年間ずーと一緒です。

 もう1人は世界でもっとも有名な投資ファンドの日本拠点のトップのMさん。熱血授業で、教室がヒートアップし、晩秋にもかかわらず急遽、冷房を作動したという逸話もあります。

 我々が教えている大学は、もともと銀行や商社に多くの学生を送りだしていた学校なのですが、我々が授業を始めた10数年前ごろの人気業種は外資系企業(とくに金融機関)でした。

 それが、6年~7年ぐらい前になると、外資系金融機関に変わって、コンサルティング業界の希望者が目立ってきました。

 2~5年前になるとコンサルティング業界がピークアウトし、弁護士や公認会計士などの“士”業の人気が高くなり、大学と専門学校を掛け持ちするダブルスクールが話題になりました。

 学生諸君に聞くと、「資格で生計を立てるというパターン」と、「資格を持っていることが就職に有利であるという思考パターン」に分かれるようですが、いずれにしても資格取得のために相当のエネルギーをかけているようです。御苦労さま。

 先輩面して偉そうなことをいえば、資格を持っていることが就職に有利というのは、かなりバイアスがかかっている考え方で、資格取得のために費やした時間を別のことに使い、人間の厚みをつけた人のほうが、採用する側としてははるかに魅力的であると思います。

 採用する側として、もっとも欲しい資格取得者は、「倫理」資格かもしれません。倫理1級(そのようなものはないが)取得者は大歓迎です。

 資格制度で商売している某氏に、このことを言いましたところ、絶句

 そして、「教える人がいません」

 採用する企業側のニーズは高いのですが。


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