世界遺産には説得力のある”物語”が不可欠

今日も五島です。

福江から高速艇で上五島(かみ・ごとう)に向かいました。

上五島では、マグロの養殖の現場(=写真)を見せていただきました。

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1年もの2年ものは小振りですが、4年ものともなると人間の体重を超える重量級。それが群れをなして養殖スペースの中を泳ぎ回るわけですから、壮観! 驚くほど高速です。マグロは泳ぎ続け、止まった時は死を意味するのだそうですが、あのスピードでどれだけもつのかと、思います。

マグロにとっては余計なお節介でしょうが。

さて、

上五島には重要文化財となっている教会があります。古くて歴史があるものは教会とはよばず、天主堂と言うようです。

現在、五島の教会群は世界遺産登録に向けて動いていますが、ポイントは、いかにユネスコ委員会を説得できる”物語”があるかどうか、だと思います。ハードルは決して低くないようですが、頑張っていただきたいものです。

実際、

  6年前に世界遺産登録を果たした石見銀山のケースを、当時の関係者の皆さんにうかがうと、ストーリー面で優れたものがあったようです。まさに物語(プレゼンテーション能力も含め)による勝利。

すなわち、鉱山といえば禿山になっているのが普通ですが、樹木の生い茂った石見銀山の場合には燃料として切り出した木(松の木ですが)の補充のための植林を常に怠らなかった、これが環境に優しいという解釈へとつながったと言われています。まさに「環境に配慮」という点が殺し文句になったわけです。

本日は頭ケ島天守堂と青砂ケ浦天守堂(=写真)の2つを訪れました。いずれも国指定の重要文化財です。

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前者は石造りという大変珍しいものです。後者は「男はつらいよ 恋愛塾」(第35作)で、寅さんとマドンナ役の樋口可南子さんとが出会うシーンを撮影したところだと、ご案内いただいたBさん(男はつらいよ 全48作に精通している地元金融機関の幹部の方です)に教えていただきました。

DVDが貸出中になっていたため、事前予習ができなくて返す返すも残念無念。

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