本日の大河ドラマ「八重の桜」は見ごたえがありました。
会津が薩摩と組んで、長州と長州系の公家(三條實美ほか)を京都御所から追い落とす禁門の変。緊迫した場面です。
ドラマの中でもありましたが、会津の秋月悌次郎と薩摩の高崎佐太郎(正風)とが会い、会薩同盟の交渉を行います。
秋月と高崎は両藩のいわば外交官でした。
高崎はその後、西郷隆盛との折り合いが悪かったため、明治維新に向けて薩摩が躍進する段階では、主流から外れます。明治政府では宮内庁畑を歩きます。
一方、秋月は会津戦争の終結の後、紆余曲折を経て、晩年は熊本の第五高等学校の漢文の教授になります。その時の英語の教授はラフカディオ・ハーン(小泉八雲)であったことは、かつてこのブログでも触れました。
ラフカディオ・ハーンが同僚の秋月を見て、「神様のような人だ」と言ったという話は、司馬遼太郎さんの「街道をゆく夜話」としてまとめられた短編集の1つ「ある会津人のこと」の中にあります。
この短編のクライマックスは、何といっても、第五高等学校教授となった秋月のもとに、数十年ぶりに、高崎が訪ねて来る場面です。
謹厳実直で休講などありえない秋月が、「昨晩、文久3年以来の友が来て、痛飲してしまった。下調べができなかったので、今日は勘弁してほしい。」と言い、授業を行わず、生徒に謝罪をして、帰ってしまうのです。
おそらく2人(ドラマでは山本覚馬も一緒でしたが)だけの世界があったんでしょう。
その後、敵味方に分かれたとはいえ、かつて共に苦労した友人が、波瀾万丈の人生の晩年に来てくれたことへの感慨がにじみ出る話ですね。
コメント
これぞ大河ドラマって感じですね、あっという間の45分でした!
次週以降が一段と楽しみになってきました!
克己さま
実に楽しみですね。
とくに松平容保さんがイメージ通りです。
実を言いますと、3月23日、会津若松で地域活性化のシンポジウムがあり、そこで基調講演をさせていただくことになったんですよ。嬉しいです。