8月の内閣改造さらには衆議院解散と選挙で、金融庁の「モニタリングレポート」や新事務年度 (すでに7月にスタートしていますが) の「金融行政方針」の発表が遅れているようです。
「モニタリングレポート」は金融庁による一年間の総括であり、例年読みごたえがある内容なのですが、今年は従来以上の濃いものが出てきそうな予感がします。
それはファクト (事実) がベースになっているからです。
さて、
『プロフェッショナルマネジャー ~58四半期連続増益の男』という本 (日本語版はプレジデント社) があります。かつての米国ITTの社長兼CEO(最高経営責任者)として58四半期連続増益を遂げたハロルド・ジェニーン氏の経営論です。柳井正ファーストリテイリング会長兼CEOが経営の教科書にしていることでも知られています。
この本の第4章の中にファクトについての記述があります。
「われわれが吟味した〝事実〟の中には、つぎのようなものがあった。
〝表面的な事実(一見事実と見える事柄)〟
〝仮定的事実(事実と見なされていること)〟
〝報告された事実(事実として報告されたこと)〟
〝希望的事実(願わくば事実であってほしい事柄)〟」
今回の金融モニタリングレポートの土台となるファクトの中に上記のような4つの事実は含まれていないものと思います。
果たして、地域金融機関の経営判断のプロセスにおいて、4つ事実はしっかりと除外されているでしょうか。
コメント
場違いのところにコメントでスンマセンが、
数日前の、アッシの都銀下位行に関するコメントに応答いただいた中の、鉄道会社の副社長さん(故人)のこと、今突然思い出しました。
某サイトで、その方のブログを好んで読んでおりましたよ。
そうそう、鉄道会社から異例の転身を果たした方でした。
銀行なんぞ興味ありませんので、ホーってな具合で呼んでおりましたが、あの都銀のありようが今結びつきました。
実は某副社長さんとは親しくしており、時にふれて会ったり、食事をしたりしていました。エキナカをやった人なので、サービス業の勘所を熟知しておられましたね。
銀行はムラ社会なので経営陣はダイバーシティを進めないとヤバイです。年金生活者で賞味期限切れの「旅芸人」が変わり者(本人は常識人だと自負)と言われるようじゃね。