二番手銀行までもが腐っている

全国各地でよくある風景です。

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トップ地銀は、仮面リレバンとなんちゃって地方創生でアリバイ作り、その実態は優越的地位の濫用で顧客に対しては傲慢な姿勢でのプロダクトアウトの押し込み販売。

それを追いかける二番手の金融機関 (優越的地位はない) は、かつてのトップバンクと同一のプロダクトアウト型ビジネスモデルとは決別。顧客との「共通価値の創造」を目標とするリレバンモデルに磨きをかけている。

結果として、業績面でトップバンクと二番手との差が急速に縮まっている。地域によってはトップと二番手の逆転現象が起ころうとしている。

警戒感を高めたトップバンクは超低金利攻勢により、体力のない二番手を潰しにかかっている。

二番手の脱価格リレバンモデルが、トップバンクの低金利攻勢に耐えられるか。

リレバンモデルの真価が問われている。

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この2年、金融行政が推し進めている顧客本位の組織的継続的ビジネスモデル、顧客との共通価値の創造は、トップバンクよりも二番手金融機関で浸透しています。

その中で、先週、お目にかかった地方銀行X の幹部Qさんの話は印象的でした。

Xはリレバンに真摯に取り組んでいる銀行です。

Qさんの管轄エリアは地元ではなく隣県Zなのですが、Z県に本店を構える地場銀行の融資が軒並み伸びない中、Z地区ではX銀行だけが融資をハイピッチで増加させています。

Qさん曰く、

「私たちは特段高度なソリューション提供のようなことはやっていません。定期的にお客様を訪問して、真摯にお話をうかがい、必要と判断される資金を粛々と出しているだけ。当たり前のことを当たり前にやっているに過ぎません。低金利攻勢をかけるようなこともやっていませんし、そんな余裕はないですよ (笑い)。」

一方、Z県の顧客や税理士などから聞こえてくるのは、

「複数の地元銀行があるが、どの銀行も顧客を訪問しない。用事のあるときには顧客を呼びつける。顧客が他行からの借入に切り替えようものなら恫喝され、謝罪させられ、引き戻される。」

いまどき昭和40年代のようなことをやっているのです。

お客様も嫌気がさしているのでしょう。

冒頭の話の通り、多くの地域では、トップバンクが夜郎自大な自己中心の対応をする中で、二番手銀行が真摯にリレバンに取り組み、さまざまな化学反応が起こっていますが、Z県はトップバンクどころか二番手銀行までも腐っています。

珍しい地域です。

気の毒なのはお客さまです。


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