民業補完のメインフィールドは‼️

「公的金融と民間金融の競合状況を調査している。事業再生が必要な企業に対しては、公的金融と民間金融が協力して取り組むべきであると考えており、公的金融と民間金融のあるべき望ましい姿について検討を進めていく。」

昨日の地方銀行協会の頭取例会での金融庁幹部からの説明で、このような話があったと傍聴した人から聞きました。

明日、商工中金の在り方会議がスタートしますが、商工中金や日本政策金融公庫 (中小企業事業)の役割はあくまでも民間金融機関の補完であり、とくに事業再生分野での協業が必須だと私も考えています。

かつて私が長年にわたって縁のあった地域では、地方銀行と商工中金とがガッチリとタッグを組んで、地元の基幹企業を見事に再生しました。

この地方銀行のもと経営者から「商工中金がパートナーだったからこそできた」という話を聞いたことがあります。

失礼ながら、事業再生に背を向け、債権回収だけに熱心な地域金融機関は「公的金融と民間金融とが協力して事業再生に取り組む」との金融庁幹部の言葉にピンとこなかったかもしれません。

一方、危機対応業務の汚染のためか、商工中金の事業再生分野での話は最近まったく聞かなくなりました。国民の税金を武器にした危機対応融資の物売りに成り下がっています。

商工中金は今回の不祥事を猛省した上でガバナンスを根本的に建て直し、ミドルリスク層の中小企業金融と事業再生に真摯に取り組むことにしか生き残る術はありません。

ミドルリスク層への中小企業金融や事業再生に疎かな対応をしている地域金融機関は多いので、商工中金にとってのビジネスフィールドは間違いなく存在します。

当たり前のことですが、民間金融機関がだらしがない地域ほど政府系金融機関の役割は大きいのです。


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