新計画はヒト、ヒト、ヒト

年の瀬を迎えましたが、多くの地域金融機関が来年4月スタートの中期経営計画の策定に頭を悩ましているようです。

収益環境の悪化とプロダクトアウトの対象商品 (賃貸アパートローン、消費者ローン、投信保険の販売) への過度な依存にことごとくダメ出しを食らった地域金融機関に残る道は真摯にリレバンをやることです。

「リレバンなんて理想だよ。現実を知らない人間のたわごとだ」

顧客本位のビジネスをやることがたわごとなのでしょうか😡

かつてリレバンに批判的だった人たちが「リレバンだ」とおっしゃるのは、片腹痛いのですが、お客様のためになることですから、まあ矛 (ほこ) を収めましょう。

ただリレバンをやる、それも属人的イベント的でない、組織的継続的なリレバンを行うことは至難の技です。

机上でどんなに立派な計画を作っても(どこの金融機関も経営計画の “文面” は大同小異です)、それを活動に落とし込めなければ所詮は絵に描いた餅です。

こういう絵に描いた餅は、多くの地域金融機関にあふれ返っています。

さらには、活動を促すには業績評価や人事考課だとばかり、プロセス評価流行りです。

プロセス評価を否定するものではありませんが、どんなに精緻な評価制度を作ろうがいくらでも穴はあり、そこをすり抜けようとする輩はあとをたちません。

結局のところ、現場の長、支店長たちにかかっています。

顧客本位の真のリレバンという思想を十二分に理解し、顧客との接点の中で臨機応変に最適解を出せる支店長を何人揃えることができるか、そこがポイントになります。

今回の中期経営計画では、計画書の表面づらに斬新さを書き込むのではなく、人事政策・人材教育というヒトに絡むところで、過去の延長線上ではない踏み込みが求められるのです。

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