国債の大量償還を展望して

「国債の大量償還リスクに対する危機感がなさすぎる」

昨日、久しぶりに会ったNさんの言葉です。

Nさんは日頃、地域金融機関の経営陣と会う機会の多い人ですが、ワタシも全く同感です。

異次元緩和からマイナス金利の流れが直撃するのは、優良企業向け融資と有価証券運用ですが、後者に関しては、地域金融機関の経営陣は「大変だ!」と口にする割には何とかなるのではという希望的観測が残っているように感じます。

地域金融機関の経営陣のほとんどが有価証券運用の経験の乏しい人たちだからです。

国債の大量償還の受け皿を外債でというのは所詮無理があります。過度に期待してはいけません。

外債投資では、運用面での金利リスクや信用リスクのみならず、資金調達のリスク (ジャパンプレミアムが直撃) も加わります。円投資であっても先物為替や通貨スワップでヘッジすれば外貨調達と同じです。

いずれもヘッジ取引の相手 (本源的に外貨資金を持っている外銀) に頼らねばならず、外貨資金調達と同様で、相手次第ということになります。レポ取引だって無尽蔵にできるわけではありません。

国債の大量償還の受け皿となるのは、外債投資以上に地道な融資の積み上げではないでしょうか。

優良企業への融資がレッドオーシャンとなり、貸出金利が急低下する中で、日本型金融排除となっている層は空白状態、ブルーオーシャンです。

ブルーオーシャンの規模は思いのほか大きいと思います。

日本型金融排除になっているといっても不良債権の予備軍だけではなく、長期借入金の約定弁済で事業キャッシュフローを吹っ飛ばしている中小企業や、金融機関が販路拡大の支援をすれば事業キャッシュフローが黒字転換するような事業者は少なくありません。

レイジーバンクが普通の金融機関に改心すればできることです。


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コメント

  1. ミザール より:

    伝統的な欧州の運用基本は、資産価値を減らさないこと。それ故プラスが出たらプラスの分を売り、それで損が出ている物を追加購入する。ということを読んだことがあります。

    しかし日本は「儲ける」が目的。

    だからうまい話にのせられることが多くなる。

    アメリカもその傾向がありますが、パワーエリートがしっかり自分たちの儲けまた損の最小化を踏まえ情報を共有し莫大な資金を動かしまた情報を操作して「儲けたい」という輩に投資をさせているように思います。

    目先小手先で、「儲けよう」と思ってはいけません。

    直ぐにプラスにならないけれど、小さくても顧客に喜んでもらえまた職員がやってよかったという融資に真剣に取組む必要があります。