前代未聞の珍事

リハビリ生活になってから夜の外出を控えているため、家でテレビドラマを見ることが増えました。

7月からのテレビドラマも一通り見たのですが、その中でも「ハゲタカ」(テレビ朝日)と「ラストチャンス 再生請負人」(テレビ東京) が楽しみです。

ドクターもの、警察ものが全盛の中で、経済ものも結構面白いと思うヒトは多いのではないでしょうか。

ハゲタカでもラストチャンスでも、業況の厳しい会社が買収や事業再生のターゲットとなるのですが、出てくる会社はいずれも“債務超過”です。

資産が債務を上回っている会社は出てきません。当然ですよね。

業況が厳しくても、事業再生人やハゲタカのお世話にならずに、つまり資本を誰かに手渡すことなく、自らが生き残りをかけてさまざまな施策を打っているからです。これが経営というものです。

翻って、

どことは言いませんが、分厚い純資産を持つ企業が、資本を遠隔地の他人に譲り渡そうという前代未聞の珍事が現在進行中です。

この企業のPBRは低く、時価総額が小さいため、資本を譲渡された方の会社には膨大な特別利益 (負ののれん代) が計上され、濡れ手に粟。

ワタシには想像を絶する現象が起こっているのです。

潤沢な純資産を持ちながら、買収に応じることは、経営者が経営を放棄しているとしか思えません。

周りの人たちも、それを批判せず、「やれ!やれ!」と大合唱です。まったく理解できませんね。

これを巷では「経営統合」というようですが、ワタシには「経営逃亡」としか聞こえません。

年金生活者になって耳が遠くなったのかもしれません (笑い)。

年はとりたくないものです。


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