逆さ合併

昨日、逆さ合併の例として三井住友銀行とわかしお銀行のケースをあげましたが、純資産と時価総額との差を特別利益に計上する荒業には、当時の金融業界の誰しもが驚きました。

今回、FFGと十八銀行の合併の話が出た時、十数前の三井住友銀行の逆さ合併のカラクリを知る人は「ああ、例のヤツね。」と思ったそうです。

実は、

逆さ合併の事例はこれだけではありません。

近畿銀行と大阪銀行の合併 (2000年) では規模の大きい近畿銀行ではなく、小さい方の大阪銀行が存続会社となりました。合併比率は大阪銀行1 対 近畿銀行1.4。

近畿銀行が第二地方銀行協会の加盟、大阪銀行が地方銀行協会の加盟行だったからです。

1976年の弘前相互銀行と青和銀行 (本店青森市) の合併でも、規模の小さい青和銀行の方が存続会社でしたが、それは前者が相互銀行協会、後者が地方銀行協会の加盟だったことが理由と推察されます。

みちのく銀行は、本邦金融業界における逆さ合併のパイオニアと言えるかもしれませんね。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする