SBIからの資本は始まりに過ぎない

SBIからの資本を仰いだ某地域銀行の役員によれば、

「財務基盤が安定したことで行員の動揺が収まった」

とのこと。

それに加えて、

システム、バックオフィース、有価証券運用、これらはスケールメリットの効くところであり、SBIが信用金庫における信金中金、信用組合における全信組連の役割を演じるのではとの期待が持てるところです。

その一方で、

肝心の地元での対顧客ビジネスは、証券関係はフィデューシャリーの観点からハイリスク・ハイコミッション商品だけに傾斜することはできず、SBI効果は実績のある住信SBIネット銀行の商品の取り次ぎぐらいしか見えてきません。

さらに、中小企業取引となると、SBIの手持ち札とは対極にあり、ましてやリレバンとなるとSBIの手に届くものではありません。

SBIの資本を導入した地域銀行は、地元における預貸業務、とくに事業者との取引は現経営陣が自ら考えていかねばならないのですが、施策がまったく出てこないのは理解に苦しみます。

SBIから資本を入れて一丁上がりではなく、そこからがスタートであるとの自覚はあるのでしょうか。

地元のお客様は待っています、経営者としての矜持を見せてください。

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